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-2017.4.19-
階段のかたち 5
階段への内なる思いとして
「階段の可能性のとして、階段を中心とした家のアイデアの展開を目論んでいます(笑)」
という思いを打ち明けましたがその小さな一歩として実現した家が有るのです。
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多様な寛ぐ事の出来る場を踊り場に設け下部を大きなパントリーと収納とした「サルトリイバラハウス」です。
間口一杯にひな壇のような階段にすると共に昇降以外の部分を飾り棚として使用します。
それを強調するように半階分の登り階段はスケルトンに。
踊り場の壁沿いに飾り棚、ベンチにもなる一段を造作しています。
この場所は子供の遊び場、サブリビング、写真アートのギャラリーを想定した計画。
階段下は基礎下部まで利用して食糧ストックとユーテイリティのサービス収納と余すところなく使い倒す考えです。
そしてキッチンとユーテイリティへの裏動線と風の通り道としての用途も兼ねています。
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そのように多様な用途を担い、家族の思いが交錯する場としての階段を家の中心に配す事でご家族のアクテビィティが交じり合い新たなコミュニケーションが生まれると共に昇降の為だけではない多用途に使える階段を作るという試みでもあります。
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実際工事中にこの場所に居ると家の中心にいる感がしましたし、程よい囲まれ感と天窓からの光が印象的で想像以上に居心地が良かったことを思い出します。
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このアイディアはクライアントの要望を受け止める中で階段という場所で要望を叶えるというこちらの提案に賛同頂けたものです。
クライアントが住まれてからのご意見や感想はこれからというところですがこちらの考える以上の使い方が生まれているといいですね。
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今回はコンパクトな家の中でクライアントの思いを叶える一つの方向性として提案したものです、コンパクトな家だからこそ空間を余すことなく使いたいもの、固有の用途の為に最小限にとる設計ではなく、本来より少し大きくとる事で多用途に活用できる場を発想しました。
この考えをもっと広げる事を妄想すると・・・発展しそうで楽しくなります!
次回に活かせそうな考えはネタ帳にメモメモ!