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-2017.3.17-
階段のかたち 4
前回話題にした「昇り降りだけに限定されない気持ちの良い階段」
階段に焦点を当て、人の動きによってもたらされる視線の位置の変化、そこから外部とのつながりを俯瞰できる装置としてとらえた、暮らしの中に心地よさを求めたスタディを見てみましょう。
街中の計画なので中庭という外部空間を中心に各室より自然を楽しめる家としています。
そこに階段をからめる事で2次元的なつながりを3次元的に楽しめないかという提案です。
玄関ホールに入り正面に大きなガラスを介して中庭への眺望が開けます。
そのガラス越しに廻り階段を取り付ける事で中庭を見る視線の変化を楽しむことが出来ます。
中庭や居間、ダイニング、キッチンから中庭を通して階段(人の動き)が望めるようにし、家事や寛ぎながら中庭の樹木越しに家族が帰ってくるシーンを思い描いた構成としています。
階段にフォーカスするだけでもこのようなイメージが広がっていきます。
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ボクは階段にもっと可能性があると感じていて、階段を中心とした家のアイデアの展開を目論んでいます(笑)
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設計の仕事ではクライアントと共感仕合い、このような暮らしのシーンを思い描き創り出し、経験や知見を駆使して計画し、実現させる力が問われていると思います。
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「眼を養い、手を練れ」は宮脇檀の住宅設計塾の学習方針(ライプツィッヒ工芸高等師範学校訓でもある)を思い出しました。
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良いものに多く触れ、自分の体を動かして覚える。
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頭の中で考えることはもちろん重要ですが感動を素直に受け止める事の出来る心と身体にしておくことがより重要だと思っています。