京都府亀岡市
道路に面したガレージから杉板戸をあけたところの庭、縁側から居間を見ています。むかって左が普段の入口です。気持ちの良い季節は正面ガラス戸を開け放ち、縁側、庭までひとつながりの居間として使うこともあります。
普段の出入りスペースをはいったところです。左が夫婦の寝室。キッチンはアイランド型で、人がたくさん集まることの多いこの家の中心です。料理しながら皆でワイワイするには使いやすいキッチンです。冬はキッチンと玄関スペースの間の引戸を閉めて使います。
道路に面したガレージから黒煉瓦(磚セン)を敷き詰めた庭のヤマボウシが見えます。引戸をあけたところにある庭は、外部と内部をゆるやかにつなぎます。広くはありませんが、この中間的な庭スペースはこの家のゆたかさを感じるスペースです。
outline
構造:木造2階建て /
敷地面積:217.82 ㎡ /
延べ面積:115.5 ㎡ /
家族構成:夫婦 子供2人 /
竣工:2006年12月
explain
FORMAの自宅であり、夫婦と幼い子供2人のための住宅です。建築家の自邸の設計は、子供が成長して巣立っていくまでの過程を考えつつ、最終的には自分たちがどういう暮らしを求めているかを再認識する事となりました。
夫婦はともにアウトドア派、キャンプ道具やスキー、マウンテンバイクを外部に収納する納戸が必要。格式ばった玄関は必要なく、土間でも居間でも縁側からどかどかと直接入れるのが良い、縁側はポーチであり、ダイニングであり、バルコニーであり、焼肉スペースでもあり、お花見台でもある。ただし、プライバシーと防犯がきちんと確保される空間であること。四季の気配を感じ、素材を感じられる事。
子供たちには、無垢の木材の中で育つ事で木の扱い方を体験してほしい、引戸ばかりの家で戸を閉める時の力加減を知ってほしい、家を手入れして大事にする事を覚えてほしい、自分たちの気持ちのいい場所を見つけて遊び・飾る楽しさを覚えてほしい、季節毎の雲の動きや光の入り方がが違う事を感じてほしい、感性豊かに自然体で育ってほしい・・・。そんな思いを込めた家は、私たち夫婦にとってもざっくりとしたラフな自分たちらしい家をなりました。