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-2013.5.19-
中古住宅をリフォームする場合の取組(その5:設計に入る前に考えている事)
■「設計案にとりかかるまで」の流れのご説明
ここでは設計にとりかかる前又は最中に設計者がどんな事を考えているかという事を中心に説明します。
設計の仕事とは、図面を描くだけではありません。
図面は成果物の一つであって、図面を描くためにはその裏付けとなる色々な判断基準や進める方針の基になるようなものが重要となります。
重要と思われるもの・・・一つの場合も有れば、複数の場合も有ります。それらの一つ一つを予算の中でバランスを取りながら最大限にいかす方法を考えています・・・
リフォームを考えておられるクライアント様は色々な問題を抱えておられると思います。
1.既に感じておられる住まいの不満な点。(これは自覚されている場合とされていない場合が有ります)
2.耐震性や暑さ、寒さなどの建物自体が持つ性能が低いため安全に、快適に過ごせない等の不満。
3.住むことに対して描いておられるイメージやご希望が現状の建物では実現できない(と思っておられる)。
等です。
問題点を無くすためだけに終始するだけでなく専門家としてより良い解決法を見つけだし、限られたコストの中でバランスを取る事が大切だと考えています。
個人的な問題点を軸に、将来の生活の変化、社会構造が抱える問題の解決方法の一助となるように、なによりクライアントの生活に潤いをもたらし、末永く居心地良く気持ちが豊かになる空間をつくる事に集中します。
インターネットから膨大な情報?を得る事は出来ますがその情報を取り入れるには注意が必要です。
一般的な答えなのかもしれませんが、固有の答えの場合はなおさら注意が必要です。
一側面だけで素人判断する場合は安全とは言えません、技術的な事は専門家が統合し立案しないと良い結果になら無いと考えます。
もちろんそうした考えを持ちながら、対話に多くの時間を掛けます。
問題点を整理し新しい考え方やデザインをする過程で、クライアント様との対話の中から紡ぎだされたり、ヒントを得る事が往々にして在るからです。
対話を大事にするのはそうした理由とクライアント様により愛着を感じて頂ける家になってほしいとの願いからでもあります。