いつか合気道の道場を設計したい
建築家のブログ

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-2021.9.22-

施主は孤独 5

そして翌日に井元さんからラインが来た。

「この予算で家を建てられますか?」

うちは設計事務所なんですが・・・

「頼んでおられる工務店で工事する事は可能でしょうか?」

「頼む予定の工務店とはどうなったんですか?」

「この予算でFORMAさんに頼む余地を検討したいのです・・・」

「契約の前に可能性を検討したいのです!」

何がどうなったか、井元さんはこちらで建てる方法も選択の一つと考えておられるようで、なにか気迫のような強さを感じました。

余地を検討するぐらいならとこの話を一旦受ける流れになりました。

井元さんが選択する裏付けを得る為に動くことになったのはよいけど

こういう場合、もしこちらが逆の立場だったらとも思います。

ですが選択の自由はお施主さん次第。

選択に不安を抱えるお施主さんに対しての対応策があったのか?なかったのか?

ということまではわかりませんが【不安】という問題に対して解決可能又対策があるのか 手段を持つ。

家づくりにかかわる専門家としてはこの部分大切だなと思います。

裏付けを取るために建築地近くで二社の工務店に予算の感触を聞いてみたところ。

一社がその予算に近いということがわかりました。

【工務店といってもそれぞれ特徴がある】

今回聞いてみた工務店はそれぞれ特徴がありました。

A工務店: 会社規模:5人    

     工事主体:個人住宅のリフォーム・新築

     家づくりに対する方針:パッシブハウス、ヒート20のG2・G3レベルという断熱性能を標榜している 

     自社のスタイルは特にない サイディングやクロスも普通に使う

     モデルルーム:社長の自宅(G2)を見学に使っている

     営業:社長自らで対応 

     設計:社長が基本設計の打ち合わせ、提案を行う。設計、許認可作業は外注

     工事予算: 最初に面積から算出する概算予算書あり、 実際は設計が終わった段階で見積して確定。

     工事:すべて外注 (リフォームは自社の社員大工が行う) 

     工事見積:プラン、仕様確定後 に見積を行う。(銀行用には概算予算書で対応)

B工務店: 会社規模:2人

     工事主体:個人住宅のリフォーム・新築

     家づくりに対する方針:パッシブデザイン (建築好き)

               温熱性能は選択幅があり性能は定めていない(自社の標準仕様あり)自然素材使用

     モデルルーム:もうすぐ完成 

     営業:社長自ら 

     設計:社長が基本設計の打ち合わせ、提案を行う。設計、許認可作業は外注

     工事予算:基本仕様からの価格設定がある

          基本計画がまとまる間に 追加見積を取り最終まとめる、都度予算書にて確認

     工事:すべて外注 (リフォームは自社の社員大工が行う) 

     工事見積:プラン、仕様確定後 に見積を行う。(銀行用には概算予算書で対応)

工務店の選択に際して確認しておきたい事

「特色」 家づくりに取り組む姿勢、会社の理念、会社の得意なところ、技術力

「得意分野」 仕様や仕上げ 環境配慮 気密、断熱 構造 等々

「工事エリア」 近い方が安心。

「メンテナンス」 これも近いほど安心。

「価格帯」 予算感

最後は相性^^

次週に B工務店 のモデルハウスを見に行くことになりました。