いつか合気道の道場を設計したい
建築家のブログ

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-2019.3.20-

ARCHICAD スキルアップセミナー 【エネルギー評価】

メールマガジンで知ったセミナーに興味津々!

使っているARCHICAD にアドオンでエネルギー評価の計算が出来るとの事。

家のモデルを作る時に必要なデータを入力すれば外皮計算が出来てしまう!

そして少々の変更ならばその都度性能をフィードバックして最適な方法を選択し意匠設計が出来るのではと少々興奮気味に参加希望しました。

 

こんにちは京都の設計事務所FORMA建築研究室

ARCHICADを使い日本全国、いや世界のどこからでも仕事が出来るように目論む 中西義照(てる)です。

 

今回は少々専門的なお話ですが、知り合いにARCHICADを使う事務所があるのでセミナー参加の私的な感想を書いてみます。(興味ない方はスルーで^^)

 

先ずはドイツ在住の金田氏とWebで画像をつないでの講義。

ほんとどこにいてもリアルに近いセミナーが出来るとはよい時代ですね!!

 

 

小耳には挟んでいたものの実務では【エナジーZOO】を使用しています。

別ソフトになるので面積算定や各部の必要データはその都度入力なので作業的にはARCHICADの入力と重複してきます。

変更が出てくる毎に算定からやり直す必要があります。

この煩雑さからシミュレーションは基本設計が固まる間際に行う事になりがち。

 

重複部分が改善できるという事と基本設計前の早い段階からのシミュレーションができる事によりより省エネ、パッシブデザインの最適解を早い段階から検討可能。

二つのインパクトの大きさに期待しての参加でした。

 

ARCHICAD使いの方にはなじみ深い ゾーンをエネルギーモデル(ヒートブロック)として各種要素を設定することにより外皮計算が出来てしまうという。

ゾーンは面積や仕上げ天井高さ等の要素入力用に入力するのでそれを省エネ計算のモデルとして利用しようというものです。

環境設定、気象データを設定してヒートブロックを定義するだけで省エネ計算が出来てしまします。

ハンズオン形式での説明なので操作しながらのわかりやすい説明でした。

※ヒートブリッジはどう入力するの?またQAだな^^

レポートでわかるのは次の通り

 

エナジーZOOのように結露判定、室温シミュレーター、冷暖房能力算定、光熱費計算、熱容量計算、パッシブシミュレーター等は出てきません。(アウトプットを基に逆算なら出来そうな部分も有りますが・・・)

 

そして現在のところはシミュレーターのアウトプットを省エネ申請書 の計算書として出すことは出来ないという事。

 

今後はエクセルデータにエクスポートし公式ソフト(一時エネルギー消費量算定プログラム)に読み込ますように適宜進めているとの事なので 近々ZEHやBELSに計算書として添付が可能となるでしょう!

 

ARCHICAD内で省エネ計算までする事のメリットは入力の無駄排除に関しては◎!!

 

ZEH、省エネ性能証明申請には申請書類が使えないことから今後の対策が完遂するまではエナジーZOOを使う事になります。

 

お施主さまに説明する時のわかりやすさという点ではどちらもその場でモデルを入力しながら効果を数値で見える化出来るので其々に良い点があると思いました。

例えば・・・

エネルギー収支のグラフ。

供給エネルギーと放出エネルギーの収支がよくわかります。

何処を増やして何処を減らすか直感的に判断できますね!!

今後のレポートのビジュアライズや日本仕様に合わせたアジャストに期待です。

 

 

ドイツにおける設計体制のお話しもありました。

意匠設計 ⇔ 建築物理 ⇔ 設備設計

・・・・・・(断熱性能設計)

・・・・・・(エネルギー評価)

・・・・・・(遮音性能設計)

意匠設計と設備設計の間に建築物理設計の専門職が両者を橋渡しする役割があるとの事。

 

設計の体制としてはドイツ式は8ステップ

1.敷地気候分析2.断熱気密3.日射遮蔽4.ヒートブリッジ対策

5.パッシブ設計6.高効率設備7.エネルギー評価8.環境負荷の低い建材

 

日本の場合は

意匠設計  ⇔  設備設計

・・・・・・・・・(エネルギー評価)

戸建て住宅においては設備設計が入らないことも多い。

意匠設計

(断熱性能設計)

(エネルギー評価)

(遮音性能設計)

 

ARCHICAD単体でデザインからエネルギー評価、ランニングコストまでレポートが出来る。

 

これは大きなメリットではないかと思います。

いくつか物件を計算していくと感覚が身についてきて

UA値の目標はこれくらいのプランなら可能とか 出るようになるともはや身体的に理解が出来る度合いです。

出来ればこの数値と自分の温冷感覚を摺合せ出来ると更に良い設計が可能だと思います。

そうなる事で実感を伴った説明が出来ると思うのです。(お施主さまに自信を持ってお勧めできる)

 

デジタルインフラがどんどん進化する時代。

BIMは設計者自らが責任を持って運用することが大切。

日々精進^^

 

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

 

京都 亀岡 の設計事務所 FORMA建築研究室 「家づくりする人のガイドでありたい」 中西義照(てる)でした。^^

 

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