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-2017.7.28-
中古住宅の調査報告性能の向こう側にある大切な事
中古住宅を調査し報告書をまとめていて感じた事。
性能や状況を知る事はリノベーションを合理的にかつ効果的に進めるためには非常に大切な事と以前のコラムに書きました。
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カルテはプロ見れば建物の状態が把握出来るように作っています。
ですが、性能の値や点数にばかりが判断材料では有りません。
何か事が起こった時に改修や補修が可能か?というところは案外抜け落ちてしまいがち。
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こういう部分は事実関係を把握すれば見えてくることですが、事の重大さに気づかれない場合が有る事も事実。(軽視のリスク)
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これは何とも伝えづらい事なんですね。
でも理解して貰っておかないと将来に対する心づもりが変わってきます。
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専門家としては、不安をあおらず、平常心でうまく伝えなければなりません。
なぜこんな建物を手に入れたのかと恨み節にならない様に。
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住まい手の家に対する思いがマイナス方向になるとなぜか暗くてきびしくつらーい雰囲気が有る一方で、
「この家が好き!ここの暮らしが好き!」という住まい手の場合は良い気が流れているように思います。(過去、沢山の調査に立ち会う中で感じた私感です)
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そんな事もあるので出来るだけ家に対する思いが良い方向になるような報告を心掛けたいと思っています。
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そして、性能や現状の先にある、解決が難しく放っておくと建物の耐久性や存続の問題があるケースに対してどう取り組むかに頭を巡らしたりもしています。
当時、同じような考え方で建てられていた家が沢山あると思うと・・・なんとも言いようが有りません。
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中古住宅の場合、建てた当時の不動産会社、工事会社、設計事務所は存続していない場合もあるので、購入前には必ず第三者的な目で見る事の出来る専門家に相談する事をお奨めします。