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-2022.2.10-
耐震改修を手軽で安価にする方法
まずは知ることから
昭和56年以前の2階建て住宅の耐震性能を耐震診断計算するとほぼ100%の確率で1.0以下となります。
1.0以下や以上でどのような違いがあるのかそして1.0以下の場合が地震が起こったときに家がどのようになるのか?
を知ることから始めましょう。
まずは家の建っている地域に南海トラフ地震のような海溝型の地震が起こった場合どのような震度になるのかを例に考えてみます。
京都市:6弱-5強、亀岡市:6弱-5強、南丹市:5弱-5強
この地震に対してこのようなチャートで耐震数値が震度と被害の程度とどのような関係になるのかを見てみましょう
6弱の地域の場合
0.4の家は倒壊 【命を失う可能性が大きい】
1.0の家は中破 【直せばまだ住めるが費用がたくさん掛かる】
1.3の家は小破 【比較的安価に直すことが可能】
目標の性能を決める
対象となる家にこれからも大切に住み続けたいのか、もうすぐ建て替える可能性があるのかなど 家への想いや住む年数を視野に入れてどの数値目標を定めるかが一つのポイントとなります。
そして倒壊の事態はご自身の為、公共の為にも絶対に避けなければなりません。
目標の性能の大小によって補強の方法や程度が変わってきます。
まずは目標とする性能をよく考えて決めていきましょう。
一人で考えていても決められないこともあるかと思います。
その場合は耐震改修の知見のある専門家と条件を共有し一緒に考えることで方向性が見いだせると思います。
補助金を使う
亀岡市の場合、木造住宅耐震化促進事業があります。
・木造住宅耐震改修事業費補助金(耐震改修) 100万円
・造住宅耐震改修事業費補助金(簡易耐震改修) 40万円
・木造住宅耐震改修事業費補助金(耐震シェルター設置) 30万円まで
というものがあります。2022年の募集は終了していますが2023年度4月からは再募集が始まります。
現在FORMAでは2組のお施主さんが補助金申請の予定をされています。
亀岡市の補助金に関しては予算枠が設けられているので先着順となります。
他地域でも補助が設けられている場合がありますので行政の窓口にお問い合わせください。
耐震改修設計を熟知した専門家に頼む事
耐震改修は制約の中でコストパフォーマンスを高める設計を行うノウハウが必要となります。
耐震診断と改修設計は別物といわれる所以は
耐震診断はだれがやっても同じ結果になるように考えられた計算方法ですが
改修計画は設計者によって出る答えは変わります。
もちろん所有者の想いによるところも大きいです。
熟知した専門家とは技術、ノウハウは勿論、所有者の想いに寄り添い、工事中の負担軽減要素も設計に織り込むことが求められています。
技術やノウハウは経験による他、集められた知見を共有できるネットワークにいて日々学んだり高めあえる環境にいる事が非常に大きいです。
私にとっては 住宅医協会 や NPO法人「達人塾ねっと」 などが学びの場になっています。
亀岡市では平成29年3月に「亀岡市建築物耐震改修促進計画」を改定しました。
近年、日本各地で大型地震が数多く発生していることを受け、今後の亀岡市の耐震化方針を決めたもので、令和8年度末までに住宅の耐震化率を95%まで引き上げることを目標として掲げています。
備えは出来る時にやっておくことが最大の守りになります。
大切な人、家族を守るために昭和56年以前の家に住む人は直ぐにでも知ることから初めて下さい。