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-2024.7.7-
弥七丸と革かばん
２月末に完成した川西市のMさんご夫婦の住まいに、家の完成とほぼ同時に家族になった秋田犬の「弥七丸（やしちまる）」。先月、書類のお渡しがあって伺うと、赤ちゃんだった彼は生後4ヶ月。犬の年齢は人間の7倍と聞きますが、それでもまだまだ子どものはずなのになんと立派な。吠える&遠吠え&なめられるという彼の大歓迎を受けつつ、すっかり玄関土間の住人らしくなって、生後すぐの可愛らしさから逞しさへの変化を感じずにはいられませんでした。
平日だったこともありご主人とはお会いできませんでしたが、奥さまから夫婦２人から家族が増えた新しい暮らしをとても新鮮に楽しんでいらっしゃる様子をお聞きすることができました。
目の前に紙袋が差し出されました。
「中西さんと千恵さんへ主人からです。」
ハンドメイドの革かばんを使われていたMさんご夫婦に、新しい家にご主人の革工房スペースができたら、僕はこんな鞄を作って欲しいです、私はこんなポシェットをリクエストしたいです。そんなお話しをしていたのは、家のプランの打合せの時で、もう一年くらい前かもしれません。
差し出された紙袋の中にはハンドメイドの革製サコッシュとポシェットが入っていました。予想もしなかったサプライズに胸が詰まりました。
家が完成して引っ越しされたのは2月末でした。お忙しい中での貴重な時間を使って、お二人でデザインしてくださって、革を買いに行って、型紙をとり、裁断して、縫穴を開けて、ひと針ひと針縫い合わせ、仕上げ処理をして。革のハンドメイドについて素人ですが、とても手間のかかることは想像できます。
心地よく暮らしていらっしゃるとお聞きできるだけでとても幸せな仕事をさせていただいることを心よりありがたく思います。その上、さらに心のこもったお二人のお気持ちをいただいて感激しました。
ふと、プランの打合せの際に、ご夫婦から「足るを知る」という言葉をお聞きしたことを思い出しました。すでにある自分の幸せを感じるところから、家族との幸せ、暮らしへの幸せへとつながり、その幸せはまわりに伝染していくのではないかと思います。
お二人から大きな幸せをいただき心からうれしかったできごと。見えないところにネームのはいったオリジナル鞄、大切に使わせていただきます。ありがとうございました。
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