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-2018.5.20-
古民家リフォームは、家のことをよーく知ることから始めるほうがいいと思う理由。
水廻りを直したい。 バリアフリーにしたい。 書斎を作りたい。 薪ストーブを楽しみたい。 いろいろワクワクするようなご希望があって、これからの暮らしを楽しみにされているのが伝わってきました。 それらを全部そのまんまカタチにすることもできますが、私達が一番にお伝えしたのは、家の詳細な調査をしましょうということでした。 築80年はこえているであろうと思われる住まいです。劣化、耐震、温熱環境(暑い、寒い)、省エネ、バリアフリー、火災時の安全性。 住まいを改装して大事に住みつないでいきたいと思われているからこそ、まずは、家が今どんな状態なのかを知ることが大事だと思います。 そうしたことを横に置いて、希望されることだけを計画すれば、すぐに取り掛かって、時間もかからず、見た目に希望が叶うのかもしれません。 でも、 今がどんな状況で、今後どんなことが起こりそうで、そして何から優先的に改善していくのがいいか。 永く安心して心地よく暮らしていくためには、そうした判断が不可欠だと思います。 人の身体で例えると、まずは、自分の身体のことをよく知るために精密検査をするということです。 身体の状態や特徴がわかれば、どうすればいいか判断がしやすくなるのと同じです。 そして、調査をすれば、もちろん正確な図面と、どこにどんな材料がどんなふうに使われているかが分かります。 ということは、家のカルテができて、それさえあればプロが見ればだれでもその家の状況を判断できるということです。 何か修繕や改修の必要が出てきた時に、お願いしていた知り合いの大工さんにしか分からない。 ではなくて、この人にお願いしたいと思う方に依頼することができる、セカンドオピニオンもできる。ということなのです。 調査をすれば、予想していなかった改修箇所がでてきて、希望されている改装が全てできないこともあるかもしれません。 ワクワク気分が少し下がるような、そんなこともお話しさせていただきました。 「例えて言うなら、優先順位をつけたら、薪ストーブは入れられないかもしれない、ということですよね。」とご主人はおっしゃいました。 それでも、永く暮らすために大事だと思うことをお伝えしたことは、ご主人にも奥さまにもとても納得していただき、家の詳細な調査から始められることになりました。 何を、どう進めていくのが、こちらの家には、こちらのお客様にはベストなのか。 通りいっぺんではない、パターンではない、みなそれぞれ違う。 よくよくお話をお聞きして、何を思ってらっしゃるかをくみ取り、理解することにお話しをお聞きするときは意識を集中したいなといつも思います。 耳できくだけでなく目できく。 楽しいという表現は少し違うのかもしれないけど、役に立てるというのは、とてもうれしいことだし、とても楽しいです。 居心地良くなったなぁと喜んでいただけるように、一生懸命、楽しみながら、がんばります(^^)/ リノベーションを考えていらっしゃる方は、こちらもどうぞご覧下さい。 【住宅医の手法を取り入れたリノベーション】 京都の住宅設計事務所「FORMA(フォルマ)建築研究室」の住まい方アドバイザー中西千恵でした。 誰それ?どんな人?と興味をもってくださった方はこちらのブログをご覧くださいね♪ ↓↓↓↓↓ 住まい方アドバイザー 中西千恵のプロフィール