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-2023.10.25-
クラノイエ1周年
蔵をリノベーションした伏見の住まい「クラノイエ」が夏に1周年を迎えました。
『まだあんまり使えてなくて、これから週末別荘使いしようかなぁと思ってます。』という、Kさん。ご自宅はすぐご近所で、なんとうらやましい環境ですね。
元々は蔵だった建物は、リノベーションする前はKさんのおばあちゃんが住宅として使われていました。ご自宅はご近所にあるのですが、大事な場所をなんとか残したいという想いのあるリノベーションです。
ここの場所は同じような蔵が3軒並んでいて、Kさんちが向かって一番右端で隣に2軒の蔵が建っています。小さな蔵が並ぶ景色はとてもいい雰囲気があります。京都の伏見区、酒蔵のある地域で、今は所有者はそれぞれ違いますが、昔はどんな使い方をされていたのかなぁと想像します。
Kさんにお聞きすると、かなり修繕が必要な状態になっていたお隣さんは、どうやら解体するようです。3軒並びで可愛らしい蔵が生き返ったらいいなぁとひそかに思っていたことは実現することはなさそうで残念です。次世代に残していきたいと思うものも、手入れの具合により残すのがむずかしいですね。
Kさんのように、大きな想いや費用を持ち合わせてハードルを超えられたものはいいですが、そうでないものも、時期に合わせた手入れがされることでそれを可能なものにしていけるのかもしれません。
人が生きる場所は、人に与える影響がとても大きいものだと思っていますが、そこと、どんな付き合い方をしていくのがいいでしょうね。意識して視る感じる、気づいたことを見て見ぬ振りをしない後回しにしない。手入れをするというのは、人の体や心の接し方と同じような気がします。自分ごととして感じ、いい付き合い方をする。家や建物のいい状態は、暮らす人、使う人のいい状態にもつながるでしょうね。
コンパクトな蔵の可愛らしさと想いがイラストになった、今年、Kさんからいただいた年賀状です。クラノイエは、愛されながら可愛らしくKさんの居場所になっていくのでしょうね。とても楽しみです。