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-2023.4.19-
今を生きる私たちのための演出
「今を生きる私たちのための演出講座」に参加しました。
演出講座?
演出家になろう。
決して、そんなことを思ったわけではありません(笑)
講座の先生は、演出家の「あごうさとしさん」です。
昨年、THEATRE E9 KYOTOでの、テルさんと二人劇「建築/家」の舞台に立ったのですが、そちらの演出があごうさとしさんでした。
演劇ができあがるまでいろいろとお話しさせていただいたり、あごうさんの作品を観に行ったりする中で、私があごうさん自身にとても興味を持ちました。
今回、この講座は初めての企画のようですが、あごうさんの頭の中をのぞいてみたいと講座に参加することになりました。
先週、全6回の講座が終わりました。
「終わるのが名残おしいです。」そんな感想が参加者からでました。
初回に軽く参加動機をお聞きする自己紹介はありましたが、今回の10数名の参加者のみなさんは、何をしてどんな方なのか全く知らない初対面の方ばかりです。
受講生は、学生さんから演劇に深い理解や知識がありそうな方まで様々で、カンボジア在住の方や、ブータンに移住される方もいらっしゃいました。
そんなメンバーでのオンライン6回の講座を終えた時、とても不思議な感じがしますが、私自身に、参加者のみなさん一人一人が愛おしいような、そんな気持ちが芽生えていました。
講座内で「この題材を演劇にするなら自分はこんなふうに物語る」という課題がありました。
その課題(妄想)には自分の内面が浮き彫りになりました。
それぞれの物語りをシェアし、みんなが感じたことを話し、そこにあごうさんからの鋭いフィードバックがあります。
それは、一人一人への理解がとても深まる時間でした。
それぞれの物語は個性的で興味深く、同じ題材であっても捉え方がみんな違います。
物語を考える過程では、自分自身の無意識へもアクセスしていたような気がします。
人を愛おしいと感じる。
その気持ちが芽生えたのは、仕事や趣味、一般的なプロフィールを知ることより、人の内側にふれることができ、それぞれの個性がとても魅力的に感じられ、より深いところをお互いに知ることになったからだと思います。
演出家あごうさんの頭の中をのぞいてみたいと参加したのですが、自分の内側を知ることになり、演出という技術で、人への理解が深まることへの体感でした。
いつもと違うアプローチ、いつもと違う視点、正解がなく、いいも悪いもなく、人を知ることで自分を理解したり、自分への探究につながる時間がとても豊かで楽しいものでした。
「カンボジアでワークショップしましょう」というお話が実現しますように(笑)