category
-2023.11.12-
青森県立美術館
ハァ〜〜〜
たまらなくよかったです。
10月の東北の旅で、個人的に一番楽しみにしていたのが青森県立美術館でした。同じくテルさんも、開館時間前からレンガの壁に近寄って楽しんでいました。
美術館の設計は青木淳さん。隣り合う三内丸山遺跡、縄文時代の遺跡発掘現場から着想を得たそうです。館内は、青森県出身の奈良美智、棟方志功、そして特別展示のシャガールの世界。思いのまま、たっぷりアーティストの作品に浸れるしあわせな空間。時間を忘れてしまうという、とても豊かな時間を過ごしました。
大きな「あおもり犬」は有名ですが、上がったり下がったりくねくね歩いてやっと作品に行き着きます。「Miss Forest/森の子」は、八角堂と名前のついた煉瓦の別建物にあります。作品にたどり着くまでの時間や空間も、すでに作品に思いをめぐらす環境なんでしょうね。
棟方志功さんの三つの楽しみの一つは、「家族で茶を嗜むこと」。家で家族とお茶の時間を過ごすことを大切にされていたのでしょうね。有名な版画家の棟方志功さんの三楽と、自分の三楽が大きくかけ離れているかと思えばそうではないようです。
非日常は新鮮で楽しく感じるものでしょうが、日常に楽しみを感じる。それはある意味、とても贅沢なような、かといって誰でもでき、むずしいことではないような気がします。身近に当たり前のように思っている日々、そこに楽しみを見つけ、楽しむ気持ちをもち、外へ外へと追い求めなくてもいい、そんなことに気が付くことかもしれませんね。
私設美術館や個人美術館と言われるところは、ひとりのアーティストのために作られた空間で、作品だけでなくアーティスト自身にも没頭できて、その感覚がとても心地よくて好きです。ここ青森県立美術館はそんな私設美術館ではありませんが、青森ゆかりのアーティストの作品を、一点一点ゆっくり思いを巡らせることができました。
美術館で時間を忘れて浸っていたところ、隣にある三内丸山遺跡は、屋外だけで屋内展示を見る時間がなくなってしまいました。残念!
美術館の印象的な窓。内から外を見る窓、外から内を見る窓、同じ窓でも当たり前ですが反対から見ると景色は違います。切り取られた窓からどんな景色やどんな様子を見たいでしょうね。