住まい方アドバイザー 中西千恵のブログ

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-2023.9.25-

人しかいない世界だったら息が詰まる

一人暮らしをしているおばあちゃんの病院に付き添うために、まだ薄暗い5時半に出発した先日。

いつもならあらかじめダウンロードしたポッドキャストを聴きながら走るところ、いつもと違う時間がとても新鮮に感じられて、人の声を聴くことなしに窓を全開して車を走らせました。

空高く飛ぶ鳥

稲刈り後の田んぼ

道を歩くカラス

虫の声

ひんやり湿度のある空気

植物も虫も鳥も、いろんな生物と共に存在してることを感じる時間でした。それぞれ、他を気にしてはいないかもしれないし、気にせずには生きられないかもしれないし、ただ同じ世界に生きていることだけは間違いないと思いながら。

いろんな方に出会う中、人しかいない世界で暮らしているように見える人に出会うことがあります。お話を聞かせてもらうと、感じることも人から感じることがほとんどのようで、人に頼られたり、憧れる人がいたり、やりがいのある生活なのかもしれませんが、とても不安定な感じがしてしまうのです。

人とつながることは一人では感じられない悦びや楽しさがあって、それはとても大切にしたいことではあって、でも人とつながることからだけで悦びや楽しさを得て、そこに全てがあると思うのは危うさを感じます。

先日、娘の学校の文化祭がありました。留学体験談を5分スピーチするというので聞きに行きがてら、文化祭をみてきました。お揃いの洋服や、髪にリボンをしたり、お顔をキラキラさせたり、お友達と一緒の姿がとても楽しそうでした。

そんな文化祭の代休で平日二連休の娘は、自宅のデッキに出てたまった課題をしていました。その日の夕ご飯の会話です。

いつもテンションの高い友達に疲れることがある、いつもなら受け入れられることもイラっとしている自分がいて、それが自分で嫌だと感じる。

自分を客観的に捉えながら、なぜかなぁと理由を探りながら、話しながら、彼女が出した結論は、今自分はゆっくり自分を思う時間が必要みたいだと友達に伝える、いつも同じ対応ができる自分でなくていいということでした。スッキリした表情でした。

人との関係に疲れた時に、外へ出る、自然に身を置く、デッキに出ているのはそれを本能的にしているのでしょうね。そうすることで、意識しているわけでなくても、自分自身を客観的にみることにつながっているのかもしれませんね。

デッキが気持ちのいい季節になりました。