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-2024.9.23-
生きる気力を持ち直す
2024年9月13日、『ひびきのアトリエハウス』リノベーション完成記念日となりました。
京都北嵯峨、ここの環境や景色を気に入られたご両親から、築46年の住まいを引き継がれて大きくリノベーションされました。
ご相談は4年前に遡ります。当時は施設に入居されているお父様を家族みんなで在宅介護ができるように段差の解消や、冬の寒さや湿気対策が大きなご要望でした。その後、お父様が亡くなられご家族の状況が変わりました。
お母様は、早くお父様のところへ私もいきたいと、毎年七夕の短冊に書かれていたほど生きる気力をなくされていたようですが、完成を前に、何度かお母様もリノベーション現場を見にいらっしゃったようです。
「ここがママのお部屋になるのよ」と1階の和室を案内されると、
「ここのデッキに籐のいすを置いて、ベッドでなくて畳で大丈夫」と。
ここで暮らす希望を話されていらっしゃるとお聞きしました。寝るのはベッドでないと不便だから困るとおっしゃられていたそうですが、お気持ちが大きく変化されたようです。
住まいが変わり暮らしが変わる、そのイメージができることで生きる気力を持ち直されたのであれば、ご家族にとってなによりうれしいことでしょう。
『ひびきのアトリエハウス』
窓からの緑に囲まれ、グランドピアノをはじめさまざまな楽器のひびきが重なり合います。リノベーションされた『ひびきのアトリエハウス』の柿落としはお母様のピアノ演奏になるそうです。
人が生きる力になる。
心を潤す光や風、鳥の声、虫の音、緑のうつりかわり、家族のつながり、音楽のある暮らし、今までもあったはずのものばかり。大切にしたいものを豊かに感じられる環境が整うことの意味を思います。
お引き渡しの日にお聞きしたこのお話しは、私たちも施工してくださった工務店のスタッフさんにとってもとてもうれしく感じるのと同時に、家や暮らす環境の持つ役割、そしてそこに関わる意味をあらためて思い考えることになりました。
そして、設計者テルさんの「人と建築の心地よい関係」が、また一つここに、あらたに生まれ変わってできたのかなと思います。
目にみえることだけではない大切なものが響き合い重なり合い、次へとつながり、同時に循環していきます。
『ひびきのアトリエハウス』は、暮らしの環境の性能アップと共に、耐震だけでなく制振ダンパーを採用しより地震に強くなりました。建築現場日記はこちらをご覧ください。
あなたの家や暮らしはどうなるといいでしょうね。
あなたの家や暮らしはどうあるといいでしょうね。
そして、そのためにどんな選択やどんな方法があるでしょうね。
あなたの人生や仕事を楽しめる居心地のいい家を一緒に考えます。