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-2023.11.21-
暮らす場所を決める
住む場所を決めるというのは、なかなか決断のいることだなと思います。住む場所が決まっている方は迷うことがないですが、ある程度暮らす場所を自分で選択できる場合は、どんなお話をされて決められるのでしょうね。
京都の建築設計事務所 FORMAフォルマ 住まい方アドバイザー 中西千恵です。
家(建物)は希望がたくさんあっても、たいていのことは予算が許せば可能です。逆に、土地は何もかも自分たちにとって完璧なものを見つけられる方は少ないかもしれません。
周囲の環境、敷地の広さ、駅やスーパーからの距離、職場への通勤アクセス、学区を気にされる方もいらっしゃいますし、土地を探す上でそれぞれの条件があると思います。
ただ、気になることがあっても、それを捉え直すことができるとクリアできることもあります。例えば、場所は気に入ったけどお墓が近いことが気になる土地がある。これはお墓という場所についての捉え方が、あまり縁起のいい場所ではないと思っているからかもしれませんね。
この捉え方を、お墓という場所は感謝と報告をするところ。そう捉えることができると見え方が変わるかもしれません。ご先祖様に、いつも見守り導いてくださってありがとうございますという感謝と、今、家族はこんな状況ですという報告をしに行く場所と思えれば、お墓はそれほど気になるところではなくなります。
あることをどう捉えるかは、人それぞれなのでいいも悪いもないものです。どうしても捉え直しができないものなら、気持ちのいい暮らしにつながらないでしょうし選ばない方がいいかもしれませんし、捉え直しができるなら選択範囲が広がるでしょう。
また、土地について、メリットはこれこれこういう事ですと言葉で表現されることも多いです。メリットデメリットという表現はあまり好きではないですが、それらも捉え方次第で、メリットはデメリットになり、デメリットはメリットになるのでしょうね。
例えば、高台の海が見渡せる景色のある土地があったとします。窓から見える景色は、設計次第で隠すことはできても、敷地外の景色を作ることはできません。なので、家の窓から海を見渡せる景色があるということは、その景色のある暮らしを手にいれるということになります。
それは、駅からずっと坂道で高台にあるから手にいれることができる景色かもしれません。景色のある暮らしより坂道にフォーカスすると、坂道が大変というデメリットになりますし、景色のある暮らしにフォーカスすると素晴らしい場所になります。
一般的に言われることにあまり意味はなく、自分たちがどのように捉えるか次第なのかと思います。ある人には素晴らしい場所でも、ある人にはなんて不便な場所ということにもなります。
暮らす場所は「大切にしたいことを大切にできる暮らしが営める」場所であるようにと思います。そのためにも、家づくりをされるとき、本当に大切にしたいことを自分に問うことからはじめられるといいのではないでしょうか。
家づくりだけでなく、気になること(嫌なこと)がたくさんあるのは、こだわりがあるとも言えるかもしれません。ただ、それが生きづらさにつながっているのなら、手放してもいいのかもしれませんね。
ものごとをいい方へ捉え直しをしていると、気になること(嫌なこと)が少なくなり、日々生きやすくなるような気がします。
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