クラノイエ
-2022.4.16-
@クラノイエ 大工工事
2階の梁を組み替えて 床下地をつくります。
想定していた通り、床の水平はばらつきがあったので躯体でも調整をしながら微調整は下地で行うこととなりました。
既存の土台の内側に回した新規土台をコーチボルト、同等となるパネリードビスで留めつけて一体化させます。
そして金物も取り付けが始まっています。
下地が進んでいるのでそろそろ設備の配線なども入ってくる気配です。
平屋部分も形が現れて^^
光の入り方はおおむねこんな感じかなと。
-2022.3.9-
@クラノイエ 大工工事
屋根を支える母屋という材料から替えていきます。
大工さんが勾配を合わせるのに相当苦労されたようです。
新築のように製材された直角の部材がない蔵。
垂直や水平も取れていないところが多々あり、これから大工さんの作業を考えるとほんと苦労掛けますという感じです。
でも担当の監督さん、大工さんは真剣に取り組んでいただいて感謝です!
-2022.3.2-
クラノイエ@基礎工事
掘方が出来ない!
基礎掘方中に連絡がありました。
図面通りの掘方をすることができないとの事
理由を聞くと土台下の石の下の土が掘れば掘るほど崩れてくるという状況。
現場では 1mずつとびとびに基礎をつくる?
とか
べた基礎にする(工事金額がかわるので追加となる)
とか
困っておられました。
ピンチはチャーンス!
そこでこちらで掘削できる基礎の形状を考えてみました。
土の崩れる角度 いわゆる安息角は一般の土なら30度前後、礫交じり土は45度前後。
今回の土質は礫交じり土ということで45度の角度でハンチをつけた形状を考え、構造設計者と相談しましたところ
・アンカーボルトの引き抜け力がかる部分はアンカーの直線を少しでも長く取る。
・その部分に割れ防止の補強筋を入れる。
という条件でOKとなりました。
現場に伝えたところこれなら可能ということで無事解決しました!
設計者(監理者)の役割
新築はもとよりリノベーション、特に古い建築物の場合に多いです。
工事ではこのように想定外のことが起こるときがあります。
図面ではどのような工事をするか記載されていますが状況次第でそのような
図面の段階で様々な状況や条件を踏まえて最適な方法を導きだして図面化しているものの 現実と異なる箇所も出てきます。
結果、工事が出来ない場合も出てくることがあります。
その場合、監理者の取る手順は、
状況把握→設計者に相談→課題解決
もちろん設計者と監理者だけでなく施工者も入って検討することもあります。
今回は設計者=監理者であるので自分の中で問題を見極めて迅速に課題を解決する動きが出来ました。
良かった!
-2022.2.9-
@クラノイエ 基礎工事前日
リノベーション 基礎工事の始まる前にやること
新築工事の時には設計図どうりに進んでいくこともリノベーションの場合は図面はガイドライン。
図面通りにいかないところがあるのがリノベーション。
大工さん、監督さんたちと手分けして以下を確認
・土台高さの確認
・柱腐朽具合の確認
・含水率測定
・平屋部分基礎の位置出し
・基礎工事をするうえで図面とは異なるところの調整とすり合わせ。
・次のことを考えた手順の確認
・工事の合理化に向けた話し合い
等々
一本一本柱に基準高さを記入し決めるための準備をしています。
床高さと天井高さの確保、意匠的な納まり、設備配管の納まり、様々なことを頭に描きながら設定を決めていきます。
一連の作業が終わり、基礎工事の職人さんたちに伝わるように監督さんが基準墨を出していきます。
次に向けての事前準備を常に考える
基礎工事の次は屋根の大工工事。
小屋裏の工事になるので基礎工事と同時に入れる可能性もあります。
そうなると工期短縮効果があるので工程に余裕が生まれることになります。
大工さんに実現性や作業性、搬入の準備等も含めて妄想してもらい意見を聞きます。
新築の工事手順はほぼ関わる方達が理解したうえで工事が進みますがリノベーションの場合、特にこのような土壁を使った建築の場合は各部の工事工法を設計で方針を決めておくことが重要です。
でないと実際の工事で行き当たりばったりになったり、手戻りが生じたりと良いことはありません。
方針を決めたうえで大工さんや監督さん、職人さんたちの経験や知恵を組み合わせてよりよい方法が見つかる喜びは何とも言えない達成感があります。
今回も外壁や屋根の下地の作り方で貴重な意見を取り入れ納まりのブラッシュアップが出来ました!
監督である福井さんは蔵の改修が初めてとの事で
「おもしろい! おもしろい!勉強になる~」
と経験のないことにそんな姿勢で挑んでおられる事がなんだかうれしくなりました。
その時に最高のパフォーマンスが出るように前倒しで問題を把握し揉みこんでいくことって大切だとつくづく思います。
古建築のリノベーション ほんとにおもしろいです!!
-2022.2.5-
@クラノイエ 解体 途中経過
リフォームの解体方法
解体工事といってもリフォームの場合は一気に重機で工事をするのではなく、手でコツコツと解体していきます。
再利用する部材を傷めないようにそして傷んでいるものは取り替える判断をします。
設計前に住宅医による調査を自ら行っているのでほぼ想定通りのことが多いですが
今回は屋根裏の野地板(五分板)の再利用が可能かどうかの判断がありました。
残念ながら雨漏りによる腐朽が多くの範囲に分布していて再利用は叶いませんでした。
他にも母屋丸太が不安定なところで継いである箇所があり、同じく腐朽範囲が広い範囲に存在していました。
見積では取り替える見積をしているので想定通りではあるのですが少し残念です。
解体といってもFORMAでは現場に通いながらそのあたりを工事会社さんと連携しながら進めていく感じです。
リフォーム工事の手順
今回の工事を担当していただく 株式会社サイトウ の社長、監督さん二人、担当大工さんにも立ち会っていただきこれからの工事手順を再確認しました。
先の解体から始まり→仮設足場の設置→基礎工事と同時に設備配管の準備→外部廻り(屋根、外壁)の大工工事→屋根工事、外壁工事・・・・・・続く
今回は思ったほど解体が進んでいないので基礎工事は後日仕切り直しとなりました。
大まかな進捗は上記の通りで新築とそんなに変わりはありません。
解体は音やほこりが出るので近隣に迷惑が掛からないように気配りするのも工事会社の対応となります解体が終わっても同様で迷惑がかかりそうな工事は近隣とのコミュニケーションが非常に大切となります。
今回は隣地が駐車場ということもあり工事車両の為、ほこりや傷つけないようにとの配慮から隣接部分のスペースを賃貸できた事が非常に有効となりました。
-2022.1.25-
@クラノイエ 解体始まる
内装がはぎとられて、オリジナルの姿が現れます。
土壁と架構があらわになります。
当初の調査どおりの躯体です。
一本一本、柱をたたきながら劣化の程度を確かめていきます。
健全な時は甲高い音が響き虫や腐朽によって傷んでいるときは鈍い音。
そうして見ていくと傷んでいるところにはそれなりの理由があります。
大きな理由の一つは雨水の侵入。
水が入ることで長い時間をかけて木が腐ります。
水が土に伝っていき白蟻を呼び寄せます。
雨水の侵入箇所は屋根、壁、増築部の取り合いと教科書通りです。
それらを把握し改装時には健全化させていきます。
-2022.1.14-
クラノイエ@解体工事
年末、株式会社サイトウさんの会社をお施主さんと訪問。
工事契約の内容を確認していただいて折り合いがつき 後日、契約!
年が明けて吉日に無事工事着工となりました。
この日は内部の解体から。
蔵の構造が見えてきました。
今回は事前に調査をしていますのでおおむね齟齬はありません。
雨漏れ箇所、構造材の腐朽や虫害の程度を今後見ていく予定。
二階の小屋裏は長い間雨漏りがあったであろう部分の野地板が傷んでいます。
屋根の解体時に上からも確認して悪いところは取り替えていきます。
-2021.12.11-
@クラノイエ 工事見積
契約前の見積に時間がかかっています。
ウッドショック、建材の値上げ、商品の納入遅延など値段交渉に時間がかかったようです。
ようやく出てきた見積は当初の見積より金額が上がっていました。
今までのコストコントロールの作業が振出しに戻る無力感。
工事業者の説明も聴いて作戦を練ります。
建材商材が少しでも安く仕入れることができないか、直接見積を取り比較しているところ。
耐震改修の補助金がありがたく感じます。
ちなみに京都市の 京すまい耐震補助金が来季からは縮小若しくは廃止になるかもとの情報があります、今期中に進めたいところです。