建築現場日記
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ひびきのアトリエハウス

-2023.12.24-

ひびきのアトリエハウス

2020年のご相談当時、ご両親(車いす利用のお父さま)と娘さんご家族との四世代同居の為の改装計画だったのが、コロナ以降お父さまが亡くなられ、お母さまも施設に入られました。ご自身の暮らしと生涯のワークである音楽とともにある暮らし、仲間との交流、響きを伝え合い滞在もできる場になるプログラムに変更となりました。

お住まいは昭和53年築の木造建築で、大覚寺の北に位置する嵯峨山上陵のふもとです。有栖川沿いの敷地は、京都の風致地区という瓦屋根など使う素材が限定される景観に規定がある地域です。周囲は自然に囲まれ、東と南は川越しに嵯峨野の田園風景が開ける抜けのあるロケーション、春には川沿いの桜が目の前に咲き誇ります。


自然に近い場所での日々の暮らし、そこに同時に存在する響きや調べ。様々な楽器の奏者と音を愛する仲間たちとの交流の場であり、暮らしをシェアできる建築にコンバージョンします。そしてそれは、将来の多様な暮らしが実現できる可能性を併せもつことになりそうです。